CC30 テスト航行!
先週末、CC30が廻航されてきました。
「されてきました」???
そう、、、持ってきてもらうまで全部業者に任せちゃいました。こういうのは初めての経験かもしれません・・・・。だが景気も手伝い収入は上がらないのに何故にか時間だけが取れず、、、今回は時間を買いました。。。
ひとつ前のスレッドで書いた厄除の前後に3時間だけ時間が取れ、とりあえずテスト帆走してまいりました。
ソレイユルボン比・・・となりますが、ファーストインプレッションを幾つか。。
まず、桟橋から出る際に全くバックが効かないことに焦りました。
この点、色々話題になることなので、私見ですがちょっと詳しく・・・・
CC30は今時の縦長のフィンキールではなく、喫水方向に短く前後方向に長いトラディショナルなタイプのキールを装着しています。そしてラダーの前にはハーフスケグがあります。
一方、レースを意識した艇は縦長のキールを装着しています。
これは「どちらが良い」という問題では無く、使用目的によってメリットとデメリットが入れ替わると思います。
昔の艇はバウからスタンまで一直線にキールが入っていました。このタイプは「直進性が非常に良い」「キールが船体の一部なので座礁に非常に強い」「水面下の網やロープに非常に強い」などのメリットがある一方、「水の抵抗が非常に大きい(遅い)」「直進性が良いのは回頭性が非常に悪い」「バックは殆どコントロール不能」などのデメリットもあります。
今回の艇はその中間という感じです。
よって、後進は苦手な船です。
昔もこの艇に乗っていたので「アスタンに入れた瞬間に左に流れる」という記憶はありました。しかしその前知識があってもかなり焦りました。ゆっくり歩く程度の対水速度が出るまでは全く舵が効かず、そしてデッドスローでもアスターンを掛けている間はサイドスラスタがついている如くに、船尾がどんどん左に流されます。現在係留中の桟橋から外に出るためには、一度左後ろに動かさないとダメなので、その点では具合が良いのですが、ほかの係留場所で右後ろに動かさなきゃならない場所だとかなり難儀しそうです。この点、ルボンは素晴らしく機動性が良かったです。シングルハンドでのバース出し入れで怖いとか困ったと感じたことが一度もありませんでしたから。
次に外に出てセールあげてみました
セールは写真の通り・・・長年ご苦労様でした。というような状態。
メインシート・アウトホール・バンクをかなり引いてもリーチがパタパタとはためく感じで見事に伸びきっていました。そしてセールには船体のロゴが入っているので、新艇からずっと使っていたのでしょう。 スライダーはひっかかりまくり。。。上げるのに数分掛ってしまいました。。。。やはり要交換です・・・。(これは買う前から判っていたのでオッケ)
1時間ほどセーリングした感じですが・・・・ちょっとびっくりしたのがルボンよりシングルハンドがやりやすいのに驚きました。30ftになり、明らかにセールも大きくなって不安を感じていたのですが、僅か4ftですが全長が大きくなったことにより、波への安定性が格段に高まりました。これによって、デッキ上で歩くのが怖くないのです。そして、センターコクピットという特殊なデッキレイアウトがシングルハンドには本当に楽なのです。今まではマスト付近に行くためには、コクピットからドックハウスの上に「登る」という感覚でしたが、センターコクピット艇ですとマストまで普通に歩いて行けます。
そして帆走中も船の暴れ方がゆっくりになったので(無茶な状態へ自ら持っていかなければ)ルボンよりも反って楽に感じます。
あと、センターコクピットということで「重心が高い」という懸念を感じていましたが、推定8-10m程度の風の中でフルジェノア・フルメインで走らせ、ヒール角度をわざと大きめにしてみても不安感は全く感じませんでした。自分が高い位置に居るので、視覚的には怖さを感じるのですが、それはすぐに慣れました。あくまで視覚的なものであり、十分に腰が座った感じを受けました。「怖い」という挙動を感じませんでした。
最後に機走ですが、、、、3YM20の凄さをまざまざと感じました。自分の中では「YA・YS」が少し古いエンジンで、「GMシリーズ」は最新型という感覚だったのですが、GMから20年近く経ってからの新設計「YM」は、まるでガソリンエンジンのような音と振動に感じました。というと言い過ぎかな。でもこれはホントに素晴らしい。如実に感じるのが、キャビンの中で癇に障る音や振動を感じないこと。充電のためにアイドリングプラスアルファで長時間回していても「まあ、、許せるかな」という感じです。今までのルボンはエンジン掛けているだけで不快な感覚でしたから・・・・。
所詮ヨットのエンジンなんて補助ですから何でも良いのですが・・・・そうはいってもこの点はメッケモンの中古艇だったと感じます。
と、そのような訳で、総じて良い印象のテスト航行となりました。あとは景気がこれ以上落ち込まないのを祈るばかり。。。保管料金の問題で、今のところで払いきれなくなったらば、遠方に移動は覚悟ですのでね・・・。(でもこれはルボンも一緒かな)
一方、ルボンにはルボンの良いところ沢山あったのを再認識した気持ちです。実にバランス取れています。改めて名艇だったと感じます。
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コメント
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めいそう船長殿
筍や旬を迎えて躍り出る、てな季節を迎えてますね。
さてさて、不思議な縁があるのかどうか、推察ですが、たぶんキャプテンが所有していたであろうC30(竣工1980年、機関3YM)が横浜ベイサイドにあり、実に良い条件だったので、勇気を出して購入。5月連休明けに西伊豆の安良里まで回航する予定です。大事に乗らせていただきます。
へたうま 拝
投稿: へたうま | 2018年4月21日 (土) 20時12分
へたうま様、カキコ有難うございました。
ここ最近、ブログが停止状態というのに書き込み頂戴して大変うれしく思っております。
さて、CC30・・・なんと!!でございます。


去年の夏に沼津でモーターボートでですが1週間ほど過ごす機会があり、
重須・戸田・大瀬崎などで海水浴や釣りを楽しみました。
その際、居住性の良いヨットがこの海にあれば最高だなぁ・・・と感じた次第です。
安良里は車で寄ってきましたが素晴らしい環境ですね。
CC30は西伊豆の港から港を渡り歩くようなシチュエーションに最高にマッチしそうです。
素晴らしきヨットライフお祈りいたします。進水おめでとうございます。
投稿: Adagio | 2018年4月23日 (月) 23時18分
うわ、返信していただけるとは思ってもおりませんでした。嬉しい誤算(^^♪
さて、CC30(トランパー)は瞑想キャプテンの後、絵描きの方が譲り受けて船底塗装をばっちり、エンジン回りも周到に点検修理したものらしく、譲り受けた小生は実に幸運な人間だと思います。現在、横浜ベイサイドのビジターバース(5月上旬まで)に係留、再度、船底塗装のため順番を待っています。ヨットは女性と同じく、船齢よりもメンテですね。あはは
投稿: へたうま | 2018年4月25日 (水) 13時09分