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2010年6月 4日 (金)

プロジェクト2

悩みに悩んだ末、レーダー機種選択を決定。フルノ製MFD8というのにしました。

さて、大きな問題はレーダーアンテナを何処につけるかということ。

アンテナ取り付けで守らなければならないのは次の点のようです。

  • 体(特に目)に直接レーダービームが当たらないようにすること。ビームはレーダーの上下12度の範囲に於いて強く出ているので、出来れば30度以上の角度で見上げることが可能な位置に装着すべき。
  • 上下に12度にビームが出るので、30度もヒールさせると片方は空、片方は海しか写らなくなる。よって、アンテナを普通に固定すると帆走時に使うと性能が出なくなる。それを回避するためにはジンバルを使う。
  • さらに出来るならば、セイルやハリヤードの干渉の無い場所に設置する。

という感じです。

ベストの方法は、船尾の3m以上の場所にジンバルを取り付けアンテナを吊る方法ですが、これだと専用のレーダーアーチやレーダーマストを作らなければなりません。下手すると、この設置金具だけでレーダーが買えちゃうほどコストがかかります。

そこでAdagioではマストの中間にジンバルを吊る事にしました。が、、、その為にジンバルの情報を事前調査したんですが、全く出てきません。ネットで見ても日本語ページは皆無。唯一海外ページにジンバル使用時と未使用時の違いを動画で説明したものが見つかった程度です。ジンバルも国産品は作られていないようです。需要ないんだなぁ・・・・・とつくづく。。

Adagioにつけたジンバルはウエストマリンカタログに載っているものです。普通に注文して普通に到着しました。カタログでは写真写りが悪く、凄くチャチイ品に見えましたが、到着してみるとステンレス磨き加工をした立派な製品が届きました。ジンバル軸もオイルダンパーを内蔵して、ブランコのように常に揺れることが無いように工夫されていました。

ジンバルはこんな感じです。

P1000801

さて、これをマストの中ほどに装着する訳ですが・・・ボースンチェアを使い、一人でマストの上り下りをする為に、普段は登山用具の「ユマール」という金具を使ってやっています。ただし、スポーツその物の体力を使うし、こんなアンテナを持って上がるのは不可能に近い・・・・助手が居ればなんてことないんですが、それぐらいなら業者に発注した方が早いし安い。。。 という訳で色々考えに考え抜いた挙句、実に単純明快な方法を思いつきました。

P1000803

脚立で御座います。爆。 マスト中間ならばこれの最上段に立てば丁度居よい高さでした。とは言っても・・・・

P1000808

たかいよーーー、こわいよーーーーー、と泣きが入りそうな高さです。このままでは危険ですので、梯子の最上段に立った状態でメンハリをボースンチェアに繋ぎ、両手を自由にして工事をしました。また重量物はジブハリヤードで設置位置まで持ちあげておきました。

こんな感じでまずはジンバルの軸をマストにとりつけました。

P1000805

こいつがそうです。これを6.4mmリベットでバチンと固定。しかしながら6.4mmモネルリベットの硬いこと。この写真はボースンチェアに吊られながら撮っていますが、宙ぶらりんの状態でリベットを止めるのは至難の業でした。リベットを止める為に力を入れると自分の体がくるくる回る始末。。。まるでスペースシャトルの船外活動のようです。

次に配線を通しました。P1000807

こんな感じです。写真にしてしまえば一瞬ですが、これも通すの大変苦労しました・・・。まず上の穴から釣り糸に重りをつけたものを落とし込み、下の穴に針金をJ字型に曲げて入れ釣り糸を引っ掛けて外に出します。この際、マストの中で既存のハリヤードに跨ぐと後日必ず絡むそうなので、そうならないように慎重に行います。(といっても運を天に任せて出来るまで何度もやらないとダメでした)。 その後、釣り糸を少し太い紐につなげ、ようやくケーブルを通せました。尚、これを一人で工事するためにはちょっとした工夫が必要になりました。紐にせよケーブルにせよ、出口で引っ張っても入り口にて僅かでも引っかかると全く通らなくなりました。そこで、マスト上側の穴のすぐ上にブロック(滑車)をハリヤードで吊ってみました。このブロックに紐を通し180度ターンしてマスト根元まで落とします。そしてマストの根元で下の口からラインを送りながら、滑車に通じるヒモを引っ張ります。こうすると非常にスムーズに通るようになりました。

P1000810

そんなこんなで取り付け終了。

P1000809

これが全体像です。

それにしても、、、作業に丸一日費やしました。梯子も何度上り下りしたか判りません。正直なところ、業者に丸投げして工賃を払うだけの価値はあると思いました。高い場所で危険ですし、作業中に一つでも独自解決出来ないことが出たら終わりですし・・・。私の場合、こういう事が好きなので自分でやりましたが、、、、それでも「もう二度とやりたくない」という感想持ちました。とにかく高い場所というのが精神的に堪えます。  決してDIYお勧めできないなぁ・・・という感じです。(でも、将来的にレーダーが写らなくなった場合、多分何処何処が悪いんだろう・・・というのが想像できます。自分で全てわかってますので。その点が大きなメリットですね)      

とりあえずこれで時間切れ。次にディスプレイの設置と配線です。テスト航行まで先は長い・・・・。

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コメント

こんにちは、はらはらドキドキしながら、そして、途中、内心(爆笑)しながら読まさせて頂きました。
凄いな~全部、自分でやってしまう。 僕には、絶対、真似できません。
しかし、マストに登る事は、脚立を立てて・・・三十年ヨットをしていますが、この発想は無かったな~
これなら、僕も出来そうです。(息子には、怒られそうですが。。。。)
レーダー、ジブセイルとタックの時に、緩衝しませんか? 素朴な疑問でした。

どもどもこんにちは~。

マストに脚立。思いつかないでしょ 実のところ、私もマスト登りはボースンチェアを引き上げて・・・という既成概念があって全く思いつきませんでした。マリーナの陸上ヤードでボートの修理に梯子をかけているのを見て「あ、、、そうだよ。普通梯子だよ。」と気がついた次第。  それにしても息子さん凄いですよね。梯子どころかボースンチェアすら無しで身一つで上っちゃうらしいじゃないですか。凄すぎます・・・・・。私なんぞ梯子上っただけで翌々日に筋肉痛です。(翌日じゃ無いのがすごく寂しい・・・)

あとタックのときに干渉・・・・多分するんじゃないかと思います。
だが、ご近所さんで同じ位置にレーダーつけている方が居て、聞いてみると大丈夫だとのことでした。
多分、タッキングのタイミングを僅かに遅らせれば、風圧でもって行ってくれるだろう・・・と期待してます。ジンバル式なので引っかかっても反対舷に動きますし何とかなるんじゃないかな・・・と。。。
 だがやはり心配だったのでスタンにレーダーアーチかポールを立てようかとも思ったのですが、これはこれで大きな問題がありました。コスト的な面もそうなのですが、一番の問題は「音」でした。
レーダーってアンテナを回すのにモーター使っていますので、どうしてもジージーいうんですよ。これがオープンアレイだと明らかにウインウイン音がします。 ヨットで夜間航行する時って、時によっては無音に近い静寂の中を航行することもありますよね。そこでジージーいうと癪に障るなあ・・・・これがマストに取り付けた一番の理由です。少しでも騒音源を遠ざけたかったんです。この場所ならば普通の風と波があれば全く聴こえないでしょう。夜間の静まりかえったマリーナの中だと、僅かに聞こえるかも・・・という感じ。(あ、、、、これは妄想です。免許申請中なので、あくまで妄想です。そうなるといいな。爆)

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