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2010年10月15日 (金)

レーダーとAISとGPS

先日、新高丸さんとの会話の中で出てきたAIS重畳の話題です。

さて、その前に・・・・皆様、レーダーってお使いでしょうか?私の周りには殆ど使用されている方はいらっしゃいません。そして皆様同じ事を仰います

  • レーダーつけても見難くて実用性に乏しい
  • 日本一周でもするの?同じ海域で遊ぶのにレーダー必要???
  • そもそもレーダーなんて不要!!!

これらの意見が大半です。でも、判る気がします。私は子供の頃から無線に興味があり、中学生の頃は家の屋根に登ってハムのアンテナ立てて遊んでました・・・その原動力が今もレーダーに興味を持たせているのですが・・・こういうヲタクじゃなかったらば、、、皆様のご意見がなるほどごもっとも。と思います。

だが、メーカーの宣伝が悪いのか・・・・今のレーダーは凄いですよ。特にヨットだからこそ欲しくなる性能が満載です。

さて、AISをGPS画面に重畳の話題ですが・・・・うちの艇ではヘルムの前にレーダー画面を置いて、航行中は常にモニタリングしています。まずGPS画面にAISを重畳するとどうなるか・・・・

Radp1000887_2

小さくて見ずらいでしょうか・・・クリックすると大きな画面になります。さて、画面の赤い矢印がAISデータです。ある程度のサイズの本船は、マリンVHF・国際VHFに近い周波数の電波を使い、自分の進行方向等のデータを送信しています。その電波を専用受信機で受取り、AIS対応のプロッタに入力すると上の写真のように相手の位置と速度ベクトルが表示される仕組みです。

Radp1000877

このAISシンボル(三角形)を選択するると、このように相手の情報が出てきます。上の写真のシンボルは、プレジャーボートにAIS送信機を乗せた僚艇なので本船程のデータを送信していませんが、、、それでもこれだけのデータが判るようになっています。

このような感じでAISだけでも非常に便利ですが、AISとGPSとレーダーと船首船位センサーの4つを組み合わせると、次のようになります。

Radp1000818

ごちゃごちゃして判りにくいでしょうか・・・・。画面に解説を入れてみたのが次の写真です。

Rad1_002

左の画面がGPSプロッタにAIS情報とレーダー情報を重ね合わせたものです。レーダーからの反射波(エコー)は赤い色で示されます。これを見れば、エコーと海図が重なるので一目瞭然だと思います。だが、純粋にレーダーエコーだけを観察するにはゴチャゴチャしすぎです。その為に右の画面はレーダー画面にAIS情報だけを重畳しています。

右の画面の青い表示は、赤いエコーの過去の軌跡を表示させています。この機能は昔からあった「エコートレイル」という機能ですが、昨今のレーダーはこの点が大変化遂げて「真エコートレイル」という機能に進化しています。

今までのレーダーは自分を中心とした表示でした。だから、自分が陸地の上で完全静止していたら、このエコートレイルは「他の動いたものの航跡」が正確に表示出来るのですが、、、中心となる自分が動いてしまったら、その動きもエコートレイル航跡に加味されちゃうんですね。

ですが、デジタル技術が進化し、GPSによる位置情報と、外部船首方位信号を入力させると、「どのぐらい動いて、どのぐらい船首方位が変化したか」を常に計算しながら表示してくれるんです。そうすると、まるで「海図の上に動いた船の航跡がリアルタイムで表示」という革命的な事が可能になりました。

上の写真を見ると、ブイや橋などの止まっている物はブルーの軌跡はほぼ出ません。(電波反射のいたずら、船首方位データの誤差で僅かに出ますが・・・) 逆に動いている船は、今までどういう動きをしていたのかが一発で判ります。そして、AIS情報を重畳させると、ある程度の大型本船とエコーの関係が一発で判ります。AISを搭載していない漁船やプレジャーのエコーは、相手が動いていればAISが無くても一発で判ります。

AIS・真航跡トレイル付きレーダー・GPSプロッタの合わせ技でお互いの長所だけを取り入れた感じです。衝突に関しては飛躍的に安全性が高まったと思います。

この機能のお陰で、世界一?混んでいる朝の東京湾中央部を4kt程度で安全帆走出来るようになりました。ちなみに上の写真は平日の午前9時ごろの写真です。。。実際の海では水平線上には物凄い数の本船が見えますが、どちらに進んでいるのかはちょっと判らない感じでした。だが、レーダー画面を見ると、15分後ぐらいの他船の位置がほぼ予想できますので、肉眼で危ないと感じるよりずっと以前に進路変更をしています。

正直なところ、今では肉眼ワッチよりもレーダーワッチの方が遥かに正確・安全と感じています。肉眼ワッチは漂流物への衝突を避けるために、前方50m程度を見てるだけに変わりました。

これだけの安全支援機能なのですが、メーカーの広告見ても「いまいち」伝わってこないんですよね・・・・・。メーカーがYouTubeなどに動画アップしてくれればずいぶん違うと思うんですが・・・・。数が出れば安くなると思うので、メーカーには頑張ってもらいたいです。

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コメント

おお! Nav3Dですね。

高級機種ですね。Nav3Dの表示部のPCのチャートを
水深の詳しいデータにいれかえると、素晴らしい表示になります。

Nav3Dの元となったソフトウェアは

 MaxSea ですね。

この3D機能は、チャートデータさえしっかりしていれば
なかなか見ごたえがありますね。


AISには真似できないことが、レーダーには出来ますね

船でない物標の検知
AIS非搭載船の検知(とくに漁船)

ですね。定置網まで検知することがあるそうです。

最初はNavnet3Dじゃなく、KODENの941を狙っていたんですが、GPSプロッタとレーダーを並べて置く
スペースが取れず断念。。。Raymarineの新型CシリーズやEシリーズも相当に気になって、個人輸入の独自開局も狙って申請書まで一通り書いたのですが、電管担当者から「レーダーのスプリアス特性表出せ」がどうしてもクリア出来なく断念しちゃいました・・・。申請代行業者にも相談してみたんですが、過去に開局実績のない機種は出来るかどうか判らないし、料金もやってみないとわからない・・との不気味なお答え・・・。 素人の私には壁が高すぎました。。悩んで色々調査した期間が半年近くに渡り、、、、段々疲れてきて・・・気がついたら3D発注しちゃってました。 電管の罠にすっぽりハマってしまった気がします。笑。

あとMaxSeaというのが元のソフトなんですか。いい情報有難う御座います。興味ありますのでちょっと調べてみます。

それにしても、FURUNOの国内価格には閉口しちゃいます・・。
AISに興味ある人がいたら、新高丸さんのところのホームページを宣伝しちゃいますね

ありがとうございます。

是非、宣伝をお願いします。たぶん、国内で一番安いAIS送受信機だと思います。

そうそう、

 もし、Navnet3DにUSBのポートがあれば、HUB接続して
 キーボードとマウスをつなげ、地図を入れ替えることを
 おすすめします。

 こんな画面になります。

 http://www.e-mas.co.jp/ais/ms/maxsea3d.JPG

 

USBポートにキーボードマウス接続は可能みたいです。外部ディスプレイも接続可能で、「ナビしか出来ないパソコン」って感じの作りになってるみたいです。

さてリアル3D画面・・・凄いですね。。こりゃ、トローリングとかされる方はかなり便利そうですね~~。時代は進んだもんですね~~~。

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