あれから1年・・・311のあの日から、あっという間に進んでしまった時間に驚くような1年でした。
改めて震災・津波・原発の被害に遭われた方には心からお悔やみ申し上げます。
日本が進むべき道を、私も日本国民の一人として改めて考えなければならないと強く感じております。
さて、311・・・私にとってはもう一つのメモリアルデーです。
Adagio号、ジャノー31を契約したのが3月10日。
マリーナの手配など電話などで仮押さえしたのが3月11日でした。
それ以降、日本は信じられない展開を見せ・・・・・
私もヨット共同維持者も、私生活において想像もつかない変化がおきました。
そのような諸々の諸事情が重なり、この3月にて、現係留場所を一旦離れることになりました。
YBMでの1年間、新鮮で楽しかったです。周りの桟橋の皆様にも色々お世話になり楽しい一年を過ごさせていただきまして感謝しております。有難う御座いました。
3月一杯までマリーナの権利があるのですが、年度末ということもあり、廻航の時間も取れず、奇しくも3月11日の本日、新保管場所へ移動となりました。
新保管場所は古巣の通称「ワンマリ」東京湾マリーナです。
廻航に際し、湾マリの船長さま方が廻航手伝いや事前準備など、いろいろ手を貸してくださいました。この場を借りて御礼申し上げます。有難う御座いました。
さて、廻航前夜、先週のクルーズでも一緒に乗っていただいたk船長が泊まりで来られることに。
美味しいワインやパン・ハムなどを差し入れてくださいました。
テーブルに並べてみると・・・・普段のカップラーメン生活と違い
「おしゃれじゃん?」
ということで、記念撮影。笑
をを、写真マジックです。。。写真に写すとお洒落じゃん。。カタログ写真、信用しちゃなんねぇ。という見本かも。爆。
そして船の話、仕事の話、、さらには311に纏わる日本の話、、、いろいろと語り合いながら、ワインと日本酒が空いて・・・・明日の廻航に備えて23時には就寝。
朝5時30分起床。やっぱりまだ冬です。めちゃ寒い。。。
寒いながらもフェンダーなどを満載し引っ越しムードで出航。
この日は全行程真正面からの風で、帆走はできず。
昼には着きたい気持ちがあったので、全機走。。
そんな状態では舵も面倒なので、全行程オーパイでした。。。
やることなくて、ヒマです。。。
ドンブラコッコと進んでいくと、何時もの難関?「横浜・鶴見航路」にさしかかります。
ご覧の通り、自分に向かって本船のAISベクトルが全て自分に向かって突っ込んできています。毎度の事ながら、本当に混んでいる海域と実感します。
そんな中、このまま進むと衝突避けられない本船がいます。
かといって、足の遅いヨットなので大きな針路変更はやりたくないし、ご覧の通り難しい。
その場で留まって待つのは、もっと嫌。。
そこで、初めて国際VHFが役立つ日が来ました。
2海特免許を取得して、初めての本船との会話をやってみました。
16chで本船呼び出し。
本船の船名はAISから拾い・・・
Adagio 「鶴見航路沖の「○丸、○丸、こちら帆船Adagio」
○丸「こちら、○丸、どなたか本船呼びましたか?」
Adagio「こちら帆船Adagio、チャンネルひとひと、11chよろしいでしょうか」
さ「ひとひと、了解です」
Adagio「○丸、こちらAdagio、感ありますか?」
○「感度良好です、どうぞ」
Adagio「本船、貴船より10時方向にいる機走中のヨットです。貴船と衝突コースにあると思われますが、貴船の動きはワッチしつつ航行しております。貴船のすぐ後ろをパスするコースを取りますので、ご了承ください」
○「本船すぐ後ろのパス、了解です。ご報告、ありがとうございます」
Adagio「こちらこそ、どうもありがとうございます」
と、こんな感じの初交信を完了。(注:電波法上、通信の内容はかなり端折って抵触しないように書き換えてます。念の為。)
いやーーー、時代は進歩したもんです。ちょっと前だと本船との交信なんて有り得なかったですもんね。
この5分後ぐらいに大型本船が自分の前をしずしず通過していきました。ブリッジに向かって手を振り挨拶し無事後ろをパスしました。
その後は船の数も少なくなっていき、波も穏やかになっていきます。
風の塔をパスすると、湾奥生まれ、湾奥育ちの自分としては「故郷に帰ってきた」みたいな感覚を受けます。
羽田空港が近づき、頭の上を轟音立ててジェット機が行き交います。
寒い中を耐えてくださるK船長。
私は私で、水平線を見つめながら、1年前の今日、荒れ狂う海に散った多くの方々に祈りを捧げておりました。
新名所、東京ゲートブリッジ。そしてその真ん中に突き刺さるように東京スカイツリーが。
これは船からじゃないと見れない景色かも
葛西臨海公園も見えてきました。
この辺りまで来ると、本船は殆どいなく、水面も非常に静かです。
右に東京ディズニーランド、正面に葛西臨海公園、左に東京ゲートブリッジを見ながらの航行ですが・・・正直、この10年幾度も通った道です。でも1年ぶりに戻ってみると・・・その当時には忘れて気が付かなかった「よさ」を幾つも発見しました。湾奥にいると「水が汚い・くさい」とか「外洋まで遠い」と欠点ばかりを見つめていましたが・・・良いところ一杯ありますね。横浜沖のように三角波の中、漁船・本船を避けるように帆走していたことを考えると、別次元の平穏さです。外洋まで遠い欠点もありますが、YBMでの1年の間、シングルハンドのデイクルーズで湾外脱出したのは1回しかありませんでした。複数人数でも2回程度の話です。ならば湾奥に居ても大差無いじゃん・・・って気がします。
ヨットマン磯谷さんが自ブログ内で過去に似たような感想を書かれていたことを思い出したりしました。
そんなこんなで無事に湾マリに到着。所要時間5時間弱でトラブル無く終了しました。K船長はじめ、廻航にご尽力頂きました皆々様、本当に有難う御座いました。
湾マリで自バースから外を見たら・・・あらら、去年は無かった東京スカイツリーがライトアップされてドドンとそびえ立っています。
水の色や空気は東京そのものですが、係留環境としては桁違いに静かな環境。外は10m以上の風が吹いているのに、マリーナ内ではピクリとも船が揺れません。。。。今までは係留中の船酔いのために、家族は誰も来てくれなかったけど、今度は少し来てくれるかも?
それぞれの係留地に特色ありますので、「特色」の部分だけを見て楽しく暮らしていこうと感じます。笑。
湾マリの皆様、今後お世話になります。宜しくお願い致します。
そしてYBMの皆様、今まで大変お世話になりました。今後はYBMが目的地になること多々ありそうですので寄る事多いと思います。今後とも何卒宜しくお願い致します。
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