オーパイ設置 その1
気の長い話になりますが・・・・今の艇を中古で購入する際、オーパイが余りに小さすぎるのが添付していたので、中古艇購入資金にオーパイ買い替えも計上していたのですが・・・・
結構使えてしまいそのまま1年経過してしまいました。
しかし、何時かは壊れそうなことと(先月結局壊れた)、今年の春に史上最高円高になった際に買い換えることに。それから既に3ヶ月経過したのですが・・・・・オーパイ買い替えの際の機種決定の顛末をご紹介を。。。
オーパイを新たに設置する為、まずは機種選択。
しかしこれには悩みました。
まず妥当なところはレイマリンのST2000プラス。
常識的な考えでいけば、これを選んでおけば間違いないし大きな不満も出ない!
それは判っているけど・・・・
敢えて却下。
大型ヨットのラット艇を見てみると、オートパイロットモーター(アクチュエーター)がデッキ下に装備されています。油圧であったり電動であったりしますが、ボタン一つでオンオフが可能です。これが羨ましいんですね。
シングルハンド航行中、ウエザーヘルムと戦いながらオーパイの脱着は結構面倒な作業ですから・・・。
しかしティラー艇でアンダーデッキタイプのオーパイ装着艇って見たことがありません。
ティラー艇オーナーは我慢せいってこと???そんな馬鹿な・・・・・。
そう思い、コストアップは少々(かなり?)掛かりますが、、、まあ所詮趣味のもの。コストパフォーマンスには目を瞑り、納得いく装着をしようと考えました。
当初、上記のST2000の対抗機種としてSIMRADのTPシリーズも考えました。
ネットで情報探るとST2000とほぼ同等の性能のようです。これはもう好みによって・・・ですかね。個人的にはST2000の方が「10度変更」ボタンが付いているので便利に感じました。
さて、アンダーデッキタイプ。
日本で有名どころはやはりRaymarine製品でしょうか?
以前、CC30(ラット式)に乗っていたときはRaymarineホイールパイロットSPX5を使用してました。
普通に航海するにおいて、なんら不満は無かったです。なので、これのアンダーデッキ式のSPX10を第一候補に・・・
多分、これを選べば国内ではメンテの面においても一番賢い選択となりそうな気がしました。
ですが、いくつか不安箇所と不満点がありました。
以前、SPX5を使用していたとき、
- FURUNO GPSプロッタ(MFD8)とのトラック航法(ルート航法)がエラーが発生し、どうしても解決出来なかった。海外サイトをググると幾つも同じような症例が発表されていた。RaymarineUSAとFURUNOにメールで解決策を尋ねたが「他社製品との組み合わせは知らん」で情報すら貰えなかった・・・・。結局解決できず
- 普通の海域では全く不満は出ない性能だったが、狭い水路での保針性に若干難があった。理由は定かじゃないが、恐らく電子磁気コンパス(フレックスゲートコンパス)が堤防とかの磁気を拾うのではないだろうか???
この2点です。特に1に関しては個人的には非常に残念でした・・・・。今もFURUNOチャートプロッタを使用してるので、SPX10でも同じトラブルが起こる可能性も捨てきれないですので・・・。(注:後日加筆 p70とspx5/30の組み合わせならば動作すること確認しました)
そこで他社を調べることに。
欧州ではSIMRADが非常に人気が高いようです。また、航空分野で名高いガーミンも最近シェアを伸ばしているようです。その中でSIMRADの先進性に目が留まりました。
こちらがそのSIMRADオートパイロット。操作部「AP24」、メインコンピュータ「AC12/42」が中心となるシステムです。何が良いかというと
- NMEA2000をフルサポートしている。これはつまりNMEA2000使用の他社製品との組み合わせが相性がいいことを示している。レイマリンもNMEA2000可能ではあるが、「SeatalkNG」といってNMEA2000準拠の独自規格。基本はNMEA2000だが、一部オリジナルの部分がある模様。ネット検索するとRaymarineは他社との組み合わせでのマイナートラブルがやや目に付いた。
- 方位センサーが柔軟な選択可能。単純なフレックスゲートコンパスから、ジャイロ補正したハイブリッドセンサーまで予算に合わせて選ぶことが出来る。(レイマリンは標準でジャイロ補正ハイブリッドセンサー)。本船の「本物のジャイロコンパス」や、小型商船が使用しているサテライトコンパスデータも使用可能。
- 通常のオーパイ制御のほか、潮流・風などの外乱要素をキャンセルし、一直線に進む「ノードリフトモード」を備えている
と、こんな感じです。現在うちの艇はサテライトコンパスから全ての速度・方位・位置情報を共有しているので、、、この方位データを使用できれば、従来と比較にならぬほどの安定度が期待できそうに感じました。
また、海外ネット情報でFURUNO GPSプロッタ「MFDシリーズ」との連動実績が見つかりました。(但し英語版OS。日本語版OSは不明)
そしてノードリフトモードが魅力です。私の環境は帆走海面まで20分ほど機走する必要があり・・・その間オーパイを信頼出来れば、事前準備・後片付けに40分間を使うことが出来る。でも現在使用中のRaymarineST1000や以前使っていたSPX5は、たまに謀反起こすので、20分の移動中はオーパイが使えないのです。(多分水路建造物の磁気を色々拾うのが原因と思います)。タイムイズマネーですから、これにはメチャクチャ魅力を感じます。
そこで、この機種にすることに決定しました。
次にドライブ部分をどうするか??????
基本、アンダーデッキオートパイロットはラット艇に使用されるのが前提と思われます。
それをティラー艇で使うとき、
「オーパイオフの時にアクチュエーターがフリーになり、その時の舵の重さはどうなるか?」
という問題が発生しそうな予感がします。
船のサイズとドライブ販売価格を考えると、SIMRAD純正の37ftまで使用できるSD10ドライブが筆頭候補にあがりました。
こんな感じで、ステアリングケーブを介してラダーをコントロールします。オーパイオフの時はユニット内のクラッチが切れフリーになります。
だが、ケーブルの重さは残るわけで・・・・・・。
これも海外サイトを徹底検索したところ、ベネトウ30オセアニスのラット艇にインストールした海外雑誌記事を見つけました。それを読むと安定性・速度・抵抗ともに申し分ないと書いてあります。海外個人ブログなどでも高評価が幾つか見つかりました。
また、RaymarineのSPXシリーズにこのドライブを使っても非常に良いというデータも見つかりました。
ただしこのSD10、ドライブケーブルが「2年毎または200時間ごとに交換」という消耗品扱いになってるのです。 これ、かなり面倒そうです・・・。
消耗品なので国内入手出来るかが大事です。そこでドライブだけは国内で買うか?と思い、ディーラーに聞いてみたんですが・・・・・・・・・・・・・・敢えて書きません。想像にお任せします。
(その後、SIMRAD本社にメールを送ったところ、テレフレックスなどの業界標準ケーブルを使えるようになってると判りました)
このケーブルの問題と、スペック上やや遅い動作速度などを考慮し、、、「ST2000買えば済むところをバカやってるんだから」と思い、他のドライブも考えてみました。
いろいろ調べて判ったことですが、ドライブに関してはRaymarineとSIMRADに互換性あるようです。(舵角センサーは除く)。それを考えると第一候補は
Raymarineのリニアドライブタイプ1です。定評あるし、入手性も楽です。
これの対抗馬はSIMRAD純正品のDD15というドライブ
こちらです。
両者細かく調べてみると、内部の作りの良さはSIMARD-DD15に分がありそう。モーターなどもブラシを排除し長寿命を意識しているらしいです。
尚、この製品はもともと「Jefa」という舵周り総合メーカーの製品のOEM品のようで、Hanseヨットの標準仕様品として作られたもののようです。
そこで、このドライブに決定!!!
だが問題発生・・・・・・・・・
入手が非常に困難で途轍もなく待たされた!!!
ウエストマリンに3月初旬に頼み、6月中旬にようやく発送されたと連絡が入りました。(詳しくはこの記事の一つ前をご参照を・・)
以後、取り付け作業に続く・・・・
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