刺し板改造 ~その1~
ヨットの刺し板・・・・。
ほぼ全てのヨットの入り口ドアは、板を差し込むような形になっている「刺し板(差し板?)」方式ですね。
万が一の転覆を考えるとこれが一番安全かつ間違いないのだと思いますが、実用面の欠点が多いと感じます。30ft後半の大型艇だと別ですが、うちのヨットなどでは出港中に差し板を外した際に置いておく場所が無いため「開けっ放しでロッカーに仕舞う」という現実があります。
これって危険なんだけど、ついつい面倒でこうなっちゃう。
あと、雨の日は面倒ですよね。
それとこれからの蚊の猛攻を考えると可能な限り閉めておきたいです。(私は蚊のアレルギーがあり、足に刺されると靴が履けないほど膨れ上がることも・・・)
だが開け閉めが兎に角面倒。
そこで、観音開きに改造することを考えていました。
こんな感じに出来ればいいかな?と。。(写真:Webより借用)
ただ、問題は材質です。早期に腐るのは嫌だし・・・ある程度の強度も考えなければいけないし・・・・・・
一番いいのはチークでしょうか?しかしチーク材の入手の問題もあるし、木工に自信が無いです。
でも雰囲気はチークが一番好きです。たとえば・・・・
こちら、地元にドックヤードがあります「佐野造船」の木造艇のドア。
こりゃもう芸術品ですね。一体何をどうやったらこうなるのか想像も付かないほどに素晴らしい。
そんなことを考えつつ・・・・・今年の春のフローティングボートショーでの出来事です。
こちら、某欧州製30ft中盤のヨットです。チークで大変に綺麗に作られていました。使い勝手はどんなもんか?と思いじっくり観察。
うん、やっぱり瞬時に開放できて大変便利です。扉本来の姿と言うか。笑。
さて刺し板と違って気になるのが防水性。どう対策してるのか細かく見ると・・・
スライドハッチを閉めるとこんな感じ。何の事はないです。ドアの上にスライドカバーが掛かるだけの事です。防水パッキンがある訳でも何でもないです。これなら作れそう・・・?かな??
ただ、このドアを見て思ったのですが、多分転覆したら水圧に耐えられない気がします。私は素人なので強度計算などは出来ませんが、それでもWebで強度計算無料ソフトをDLして見よう見まねで計算してみたら、うちの艇ではドア全体に300kg弱の水圧が掛かる可能性ありそうです。一方、上記の欧州艇の観音ドアは手で押すだけでたわんでいました。。。
でもまあ、自分の艇でも刺し板を船倉にしまって出航すること大変多いのですから事実上変わんないですね。刺し板入れたところで各種のベンチレーターなどは密封出来ない構造になっていますし。外洋でロールオーバーするような環境で走ることを想定されているフネじゃないでしょうから、割り切った考え方ですね。
しかしそうは言っても気になります。
万が一のロールオーバー時、隙間から水漏れがあったとしてもドアが吹き飛んで大量浸水が無い様にはしておきたい・・・・・・。
この為に色々考えてみましたが、自艇のスライドハッチ周りの構造考えると対策可能な方法が限られてきます。そんな中でラフスケッチ完成・・・・。
素人計算なので本当に大丈夫かは判らないけど、全面に300kg掛かったとしても計算上壊れない筈。多分、きっと、、おそらく、、、。試してみたくもないので、大丈夫だと信じることにします。
材質はとりあえず15mmベニア板。開口部の補強の部分は無垢チーク30mm棒。これでとりあえず作ってみて、大丈夫なようだったらチークやFRPなど、長持ちする材質で本番作成とすることに決定しました。
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