出航練習
Jeanneau33が到着して、まずは出航練習。これをしないと始まらない。
一人では不安なので、お隣のKi船長とクルーのYさんに手伝ってもらいました。
さて、文字でこの模様を表現するのは自分には無理なのでイラストで。
現在の桟橋を俯瞰図で。縮尺はほぼこの通りでして、図の通り水路が余り広くないです。
フネの長さに対してプラス1m弱あるかないか。
だからかなり気を使います。
まず着岸・・・・
着岸はアスタンで行ってます。
こんな感じ。
練習当日は無風だったので、ほぼ100%成功して普通に入りました。但し、ギリギリという感じです。
無風+デッキハンド2名ということもあり、普段出来ない「最悪の場合の練習」を行うことに。
最悪の場合の練習その1 曲がりきれずに隣のフネにぶつかりそう!
桟橋側より風に煽られ、こうなるのが怖いです。実際、今までに何度か陥った経験ありますし、その度に一度水路の外まで出て着岸復航を行っています。
私がアスタンで入れる最大の理由は、着岸復航がやりやすいことにあります。
こんな感じで曲がりきれないのを想定して、この位置まで船をゆっくり持ってきて復航してみました。
が・・・・
今までの31ft艇より60センチ延びただけですが、曲がりきれないのです。上図のようにサイドが桟橋に当たりそうになります。デッキハンドが居ればボートフックで押してもらえばいいですがシングルハンドではそうはいきません。
シミュレーションしてみてよかった。。。。。汗。
そこで、今度は復航を諦め、隣のフネにお尻が当たりそうになったらキックで回避し、アスタンで再び戻るのをやってみました。
こんな感じです。お尻のヒットは回避できたんですが・・・アスタン入れて下がろうとすると
お尻を左に振ってしまいます・・・。振る分を見越して左前進キックを強くすればいいんですが、その量は微妙なもの。また、アスタンが効くまでのタイムラグが結構あって、強風の時には間に合わないかも?と感じました。 つまり、怖くてやりたくない方法であると。。。。
そこで左キックで右にお尻を振った後、簡単確実にボートフックで引き寄せる方法を。
こんな具合に。ただ、そうするとキールを中心に頭が隣のフネに寄ります。
更に後ろに下がると予想通り・・・。特に右から風が入ることが結構多いので手早くやらないとゴッチンコに・・・・。
フェンダーを沢山入れておいても、何故かフェンダーの効かない場所をピンポイント攻撃するから不思議なもんです。
普通に成功したときは「失敗する訳がない」と思うほど簡単な印象。だが、一歩間違えた操作をすると「衝突回避は避けようがない」と思うほどに難しい印象。
まあ、事故ってそんなもんです。絶対起こらないはずのことが起こるのが事故だから。
最悪の場合の練習その2 出航時、曲がりきれない!
これ、今までに何度か経験しました。
普通にやってこんな感じで、ギリギリ前方の桟橋を回避するような形です。
ですが、早く舵を入れすぎると自分の桟橋の先端にヒットし、反対方向へ跳ね返って最悪の状況になるし、かといって遅いと間に合わない。
特に追い風の場合は大変です。一度、追い風ブローで
こんな風になったことがあります。その時は偶然にもデッキハンドが同乗していて、脚で蹴っ飛ばして向きを変えることが出来ましたが・・・一人だったらと思うと寒気がします。
そこで、こうなった時の練習を。。。
曲がりきれないと思ったときに、フルアスタンかけてバックしつつ左にお尻を振ってみました。
しかし、イメージトレーニングでは成功しても実際は厳しいもんです。
キック一発で向きを変えられるかと思いきや、どうにもスペースが足りず横腹を串刺し状態に。こうなってしまうとニッチもサッチもいきません。
だから曲がりきれないと思ったら、バースの中に居るうちにフルアスタンで無理矢理元に戻すしかないとの結論が出ました。が・・・・曲がりきれないと思ったときは既に遅いんですよね。
さて、どうするか。
一番間違いないのはロープ使って直角カーブする方法
こんな感じにすると、ロープ長を半径した円の上をバウが移動するので、右に舵を切っておけば自動的に直角カーブ可能。
デッキハンドにロープ持ってもらいやってみたら、バッチリ!
ただし、デッキハンドが海に引きずりこまれそうな程に力がかかりました。
また、以前シングルハンドの時に、ロープを行って来いにしてやった事がありますが、ロープがキンクして桟橋に引っかかり、最悪の状況に陥りそうになりました。
そこでロープを捨てて出航したのですが、戻ってみるとロープが罠のように水中を漂い、入れることが出来ません。
シングルの時はこれらの欠点を何とかしないと反って危険な状況になるのを体験したのですが・・・回避方法が見つからずです。テンション掛かってもクイックリリースできる金物でもあれば便利なんですが・・スナップシャックルを代用したらテンション掛かっちゃうとリリース出来なく、ドツボにハマりかけた経験ありました。
結論!
「こうなったら怖い」という状況を実際にやってみれて良かったです。なかなか出来ないですからね。KiさんYさん、ありがとうございました。
さて、こういう状況になった場合ですが
「風を見て冷静に必要な舵と推力を入れてバシッと決める」
のが一番なのですが、ワタシにゃ無理だと感じます。あ、練習がイヤなのじゃないですよ。稽古事は嫌いじゃないですし、この歳で楽器を先生にならってイジメられても練習続けてるぐらいですから。でも、練習でバッチ!と思っても舞台で緊張すると出来ないんですよねー。
次策として・・・毎回デッキハンドを見つけること。。。が、、、それこそ無理。
その他の方法では・・・もっと広いバースに変えてもらう。笑。 って空いてる場所は無し。
あとは・・・強風の日は出ない。って、、、ヨットで無風の日に出ても・・・。
現実的な策として・・・スラスタですかねぇ。速度低下が如何ほどになるか判らんので決断出来ない・・。
« 廻航 到着! | トップページ | 表示方法変更のお知らせ »
「ヨット」カテゴリの記事
- ニュージェネレーションアンカーとアンカーロープ&チェーンのテスト(2016.11.18)
- ヨット教室(2016.04.25)
- ケンノスケデザイン・・なるほどねぇ(2016.04.04)
- 初期整備(2016.04.04)
- 突然ですが・・・・(2016.04.04)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
大きな船に成る程、風で流されるし、船足もなかなか有るので、私も相当悩みました。
なにしろ、他船にぶつける訳にはいきません、保険は有るので、自船には、フェンダーで防護し、強行に
でる・・・・ちょっと勇気が・・・・有る程度、船足が出れば、舵が効くのですが、コースがずれた時のことを
考慮すると、怖いです。私の場合、バックで50m下がらないと、出れない。左舷の桟橋にヨットが2隻、
アンカーライン等を考慮すると、船巾+1m位が可航範囲・・・出入りしやすい所は、反対側の舫が取れない、なにか良い方法は無いですかね(お金を掛けずに)では、お互い頑張りましょう。
欲しいですね、クルーいれば解決なんですが。
投稿: K・S | 2013年2月 8日 (金) 14時18分
う~ん、これは痛い! ミルキーも同じ事が言えそうだ・・・たった2ft されど2ft
ま、考えていても仕方ない、習うより慣れろという事で・・・・
取りあえず、手付け金を払い、今日、メインBKに見積書を提出。
支店長もいたので、と言うか、支店長が、新支店長を紹介してくれてたので、
ま、何とかなるか! 借りられきゃ、サラ金(今はそう言わない?)かからでも
借りまくる(笑い) そ
投稿: ヨットマン磯谷 | 2013年2月 8日 (金) 15時54分
こんにちはK.Sさん。
そうですよねー。自分のが座礁しようが構わないんですが(いや、構うけど)、他のフネにぶつけるのだけは避けたいです。
船体保険を2年ぐらい入るの止めてスラスタ代に回そうかなと思ってみたり。
磯谷さんこんにちは。
をを、、すばらしい銀行との関係・・・・うらやましい・・・・・!(^^)!
投稿: Adagio | 2013年2月 9日 (土) 00時17分
コックピットから紐を使えばシングルハンドでもできるかもしれません。
http://m.youtube.com/watch?v=CdTyZqeBJL0
http://www.fsc.com.au/cproot/442/3/DockingManeuvering.pdf
入る時はバウを風に向かないとコントロールしづらい。Capt Jack Klangの方法は今まで見たの中で一番いいものでした。ビデオもありますが、有料です。インターネットからダウンロードできます。
投稿: 宝星 | 2013年2月11日 (月) 07時38分
宝星さん、こんにちは。
参考になるサイト有難うございました。
バウにロープつけて強制で90度ターンの変型タイプとして、アスタンの方法よさそうですね。これならラット持ったままロープも取れますね。
最近思うんですが、ペラをフェザリングペラにすると、前進と全く同じ瞬発力で後進でも得られる?????のであれば、一つの解かな?とか感じてます。プロップウオークとアスタン行き足がつくまでは舵が効かないのは固定ペラと一緒でしょうが、アイドルプラスアルファの推力でドンッとアスタンが効けば、狭いところの切り返しが随分違うのではないかなと・・・。
どなたかフェザリングペラ(フォールディングじゃなく可変ピッチペラ)の使用者いらっしゃいませんか。ぜひ後進の効き方を教えて頂きたいです。
投稿: Adagio | 2013年2月11日 (月) 11時09分
おめでとうございます!
湾マリでババリア35を離着岸させていた時は着岸バウ付、離岸斜め後方に出てその場回頭で120度回転割合スムーズに行けました。(セイルドライブだった事もあり)
スターンからの着岸はアンコントローラブルになりやすいので(自分の経験では)怖いですネエ
投稿: vivace | 2013年2月13日 (水) 12時12分
ちなみに参考までに
d-s-t.jp/maritime/manual/002_control_under.../005.pdf
慣れるとかなり楽です
投稿: vivace | 2013年2月13日 (水) 12時20分
すいません! アドレス不適格で
防衛大のマニュアルです
http://d-s-t.jp/maritime/manual/002_control_under_power/005.pdf#search='%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%A0%B4%E5%9B%9E%E9%A0%AD+%E3%83%A8%E3%83%83%E3%83%88'
投稿: vivace | 2013年2月13日 (水) 12時27分
vivaceさん、こんにちは。
情報いろいろ有難う御座いました。
着岸・離岸、、、いろいろ悩みました~~~~。
この日、着岸を何度も繰り返してみました。
ブログ記事からすると「着岸非常に難しい」という感じに読めますが、実際のところは成功率100%でシングルハンドで一発着岸・離岸ができました。
そこで、敢えて着岸を失敗した状態を自ら作り出してみると、状況が一変。。
ペラと舵だけでは回避が不可能でした。回避する物理的スペースが無くって。。。
デッキハンドが居れば、隣のフネから人力で離すなどすればOKでしたが、基本的な動きは舵とペラだけでは無理という感じ。
練習を終えて感想はというと・・・・
飛行機でいうと、常時「ゴーアラウンド(着陸復航)するだけの燃料予備なし。一発着陸」みたいな感じで、緊張感が物凄いという感じでした。
投稿: Adagio | 2013年2月15日 (金) 11時03分