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2013年3月22日 (金)

バウスラスター ついに決断。

ずっとずっと悩んでいたバウスラスターですが、ついに決断しました。

今まで色々な種類のバウスラの長所短所を調べつつブログネタにしてきました。

最終決定直前まではリューマー140TT2.2というトンネル式スラスタにしようと思っていたのですが、2013年ボートショーで出展各社のブースを回り、「33ftに140mmトンネルクラスのスラスタの効き目はどう思うか?」と聞いて回りました。
また、各社のカタログに載っている風速とスラスタサイズの表を参考にしてみました。
 結局、「少し風が強くなると、このサイズだとちょっと心配」というのが判りました。
しかし、その上の180mmトンネルサイズだと喫水の問題でうちの艇には無理という感じ。

そのような訳でトンネル式は諦めました。

残るは格納式(リトラクタブル式)か外付け式です。

性能的にベストは格納式なのですが、100万超えます・・・ちょっと予算的に無理。

最終的に外付けになったのですが、、、、妥協の産物とは思っていません。
外付けですと

  • 万が一の時に現状復帰が非常に楽
  • スラスタとしては理想的な位置に取り付けられる

と感じます。また、外に吊り下げて物凄い抵抗になるんじゃないの?という心配もありますが、事前調査では

  • メーカーは大掛かりな水槽実験をして測定値から速度低下を公表している。そんな製品は他に無い。
  • その抵抗値も10ktで0.2kt程度の損失に収まるらしい
  • 意外な事に、トンネルスラスタよりも低抵抗と宣伝している

ということです。

これ以上のことは調べても判りませんでした。ネットでも検索しまくったけど海外サイト含めて生の情報は殆ど得られませんでした。

ということで、毎度の人柱です。

やってみようじゃありませんか。。。多分、ブログとかでは全国初?の生の声??デス。笑。

さて、とりつけた艇はジャノー33.1サンオデッセイ95年式。

カタログ排水量4.7トン、実測重量5.7トン。

LOA33ft、ビーム3.48m、喫水1.65m、鋳鉄バブルスフィンキールに25mmシャフト2枚固定翼仕様です。

Dsc01434

とりつけたバウスラはEXTURN180s。12v仕様の一番大きな奴です。最初は24v仕様の230sというモデルにしようかと悩んだのですが、ディーラーのアドバイスで180に落ち着きました。

Dsc01501

これが取り付けする外付けスラスタ「EXTURN180(エクスターン180s)」。

筐体はワンピース構造を実現したCNC削り出しアルミボディを採用。メーカー発表では20年の耐久性ありとのこと。一切のメンテは不要で、3年間のロング保証つきです。こういう製品で3年保証ってのは凄い話だと思います・・。

取り付けはディーラーがやってくれるとのことなのでお願いしました。

船底塗装をやる日程に合わせお願いし、午前10時に作業開始。ディーラー社長とメカニックさんの2名でスタートとなりました。

さて、船底にとりつける方法ですが、まず喫水30センチ以上あり可能な限り前方に取り付け位置を決め、船のセンターライン上に50mmの穴をあけます。

Dsc01470

本体に「アダプター」と呼ばれるヨット用の専用マウント(ゴム製)をとりつけます。

Dsc01480

Dsc01481

このアダプターをハルとスラスタの間に挟みます。

Dsc01477

Dsc01489

こんな感じですね。紫色のドーナツが見えますが、これは「特殊シーリング材」と説明書に記載ありました。これをハルの厚みの1.25倍の厚さに切り、50mmに空けた穴の中に入れます。そして上からナットを締め込み、シーリング材を潰していきます。

すると柔軟性を保ったまま防水が出来る・・・という寸法のようです。

万が一の座礁・ヒットなどの時は干渉ダンパーとしての働きもあるようです。

また、メーカーサイトのFAQを見ると「座礁などの時の危険性は?」という問いに「破壊テストを行った結果、スラスタが捥げて壊れる前にハルが破壊される。また、それほどの事故が起こった際はEXTURNが無くてもバウが潰れているだろう」とのこと。

実物見てみると「コバンザメ」のようなスタイルですので、流木などが当たっても下に受け流すでしょうし、岩礁などにぶつかる場合はバウのステムが破壊されるか、キールがやられるかという気がします。

また、(当艇の場合)バウの水密隔壁内に設置するので無問題と判断いたしました。

さて、話を元に戻し、ゴムアダプターを付けたあと、ディーラーは念を入れてシーカを併用してハルに取り付けるとの事。

Dsc01491

シールにシーカ291を塗り、ボルト穴にボルトを入れ、外の方がこのように支えつつ・・・

Dsc01496

内ではボルトを締め上げていきます。

Dsc01500

気が付くと外には凄いギャラリーの数・・・・・・・。

湾マリはおろか、東京湾奥では初物とのこと・・・・・。

でも、ここ最近でかなり売れているらしいです。また世界的にも売れているようで、今まで2週間の納期だったのが生産が追いつかず1ヶ月以上見てくれとメーカーからの通達がディーラーにあったとのことです。(このあと、当日に数艇の契約があったとかどうとか・・・笑)

Dsc01504

メインボルト1本と、サブボルト2本を締め付け、隙間に水流抵抗低下の為のシーリングをシーカフレックスで行い作業終了。

正味2時間で取り付けてくださいました。

あとは水に降ろして水密チェックと航行テスト。

船底塗装作業がまだ残っているので、今週末にお預けです。

事前にエンジン回転200回転毎の速度を記録してあるので、それと照らし合わせて、どの程度の速度低下が起こるかをみてみます。楽しみなような怖いような・・・

<その他のスラスタ写真・・・>

Dsc01509

Dsc01511

Dsc01508

 

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コメント

凄いですね。2時間で取付終了・・・電気配線はDYIですか。
この業界で3年保障はあり得ない事ですね、
バウが座礁したら、脱落しない・・・それよりハルに穴が空いて沈没ですか、相当自信が有る証拠ですね
試験運転が楽しみです、報告を期待してます。

松ちゃんのですね~ 気になります! どの程度効くのか??? 試運転が気になります!!

ついに設置、おめでとうございます。
これで出し入れが楽になりますね。あとはセイリングでどのくらいの速度低下があるかですね。
レポート楽しみにしております!

k.sさん、vivaceさん、Laputaさん、こんにちは。

さてさて、試運転、どうなりますかね~~

ところで、まだ動かしてもいないのに取り付けて思ったこと。

取り付ける前は「強風で効かなかったら?? 速度低下が起こったらいやだな!?」
と相当悩みましたが(4ヶ月近く??)・・・・

取り付けてみると、「たとえ強風すぎて利きが悪かったりしたにせよ、素人ゲスト程度のデッキハンドの役割はしてくれるだろう。」
という安堵感が物凄く大きくなりました。

元々レースをやる艇じゃないので速度計と睨めっこしないと判らない様な微妙な速度低下を気にするよりも、気楽に出航できる(だろう)という安堵感の方がデメリットを上回っている感じをうけています。(いまのところ)

毎度毎度の人柱、ご苦労様です!
取付見学会を開催すれば、私も含めてかなりのギャラリーが集まったのではないでしょうか・・・
レーサー達の「こんなもんバウにくっつけて・・・」などの冷たい視線に負けないで下さい。
それにしても、2時間で取付け完了とは!

取付け後の感想やデータご報告、楽しみにしております。

トツナン船長さん、こんにちは。ご声援ありがとうございます。笑。

次回、データ報告いたしますね~。

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