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2014年2月

2014年2月 8日 (土)

ドジャーの補修

東京は今日はとんでもない大雪です。
週末に降ってくれたのは仕事的には嬉しいけどフネ的には・・・・

というわけで、今日は自宅でドジャーの補修をすることに。

先日、強風での航行中にビニール窓が破れてしまったので補修をしたいのですが、どうやって補修するか???を考えると判らないことだらけです。

一つに、ドジャー用のビニールの入手先です。

海外通販でマリングレードのものを見つけたのですが、現地価格でも相当な金額します。
出来れば国内で・・・と思って探したのですが、紫外線に強いビニールはなかなか無かったです。

一つ良さそうなのは「UVまもる君」という商品。一般のビニールよりもUV照射実験でも明らかに劣化が少なく、同時にUVカットの性能も持っているようです。
ただ、通販でも納期に非常に時間が掛かるようで・・・(10日前後・・・)、しかもビニールシートにしては結構なお値段がします。(ご興味ある方は商品名でググッたらすぐにヒットしますのでどうぞ。)

なんせ、ビニールをちゃんと縫えるのか?という根本的な部分もクリアされていません。

そこで、破れた窓を練習がてらに部分補修することに。テーブルクロス用の安いビニールでトライします。多分1年もせずダメになると思いますが、その時には本番として全面張替えすることに決定。

P10407122
写真だとイマイチ判りませんが、シートストッパーの前がボッコリと割れています。この部分だけに新しいビニールを貼り付けてみよう・・・という寸法です。

で、、、一気に完成写真ですが

P1040784
こんな感じに仕上がりました。下半分が張り替えた部分です。

最大の鬼門はビニールがちゃんと縫えるかどうか???だったのですが、、、、普通の方法でやるとやっぱり上手く縫えませんでした。
ビニールは摩擦が大きく、ミシンに引っかかっちゃうんですね。

そこで、

P1040787
手前の押さえを使ってみました。「テフロン押さえ」と呼ばれるものです。
普通、押さえ金は金属で出来ているのですが、金属だとビニールの摩擦で引っかかってしまうのです。すると、下の布だけ送られて上のビニールが送られずシワが寄ってしまったり、最悪は上下とも送られないことも・・・・。
テフロン押さえを使うと、非常にすべりが良い為に縫いやすさが全然違いました。

が・・・それでもまだ引っかかることが度々あります。

そこで

P1040788

前々から気になっていた「上送り押さえ」というのを購入。ユザワヤで3800円也。
これは職業用ミシンなら汎用品として売られていてメーカーを問わず取り付け可能の商品の模様です。家庭用ミシンにも専用品として多分売ってると思います。例えばジャノメからは「送りジョーズ」という商品が出ているようです。
構造は単純で、針のネジの部分にフォークを差込み、針が上下するとフォークも上下し、それにより押さえ内部に存在する「送り歯」が駆動する仕組み。

最初は「眉唾商品では・・??」と疑って掛かっていましたが、なんのなんの・・・ビニールがちゃんと送られていきます。こりゃいいですわ。

ただ、ミシンの押さえ金は工具と同様に適材適所があるという感じがします。全て万能の押さえ金というのは存在しませんね・・・・。この辺りは縫っていくと段々と判ってきました。
ヨットで使う押さえ金は「ノーマル品・テフロン押さえ・上送り押さえ・片押さえ・ファスナー用押さえ」があれば大体間に合う感じです。

さて、ついでと言ってはなんですが、ドジャーで微妙に気に食わない部分もついでに改造してみました。

P1040785
これはサイドの裾なんですが、V字に割れたところにテンションが掛かると何時か破れそうな予感がビシバシしてました。
そこで補強。

裏側にテトロンのテープを縫い付けてみました

P1040783
この時の押さえは「ノーマル品」を使用。この方が段差がある場所はしっかりとテンションを掛けやすい気がします。

P1040786
こちらは裏側・・・。あは。やっぱ下手だね~~~~

ミシン縫ってて感じることですが、セイル屋さんとかはやっぱ流石です。
大体にして「洋裁学校」というものが存在し、その道のプロが居るんだから簡単なわけがないですね。

でもまあ、自分のヨットだし、見えない部分は気にしない~~~~。ということで。笑。

あと蛇足になりますが、自分がミシン欲しかった最大の理由は「ドジャーとビミニをつくってみたい」からでした。だが、ドジャーなんて本当に縫えるのか????当初は想像すら付きませんでした。
で、小物を色々作ってみて段々と判ってきたのですが、普通の布を2枚繋ぎ合わせるのは実に簡単。勝手にミシンが縫ってくれるような感じで、恐らくミシンを購入してその日に出来ると思います。
しかし、段差のある部分や布が途中で厚くなったりする部分は「糸調子」という調整が実に奥が深いです。表面は良いけど、後ろがグッチャグチャだったり・・・。だから最初は高価な素材を買うのが非常に抵抗出てきます。(ダメにする可能性が凄く高いので。)
実感としてはフェンダーカバーとかラット・ティラー・ウインチなどのカバーとかを10個ぐらい作れば基本技術が何となく判ると思います。
あと、素材の入手方法ですね。UVに強い布と糸の入手方法と、針の選び方・・・。
そのような訳でミシンがあれば即何でも出来る・・・というのは幻想という感じだけど、その反面、なんたらかんたらでミシン1台6~7万円で数年は飽きずに楽しく遊べそうです。コストパフォーマンスは非常に高いと思いますね。
自分もドジャーを完全自作夢見て練習します~。



雪が溶けたらフネに持っていってみます。楽しみだ。

2014年2月 7日 (金)

オーパイ修理 ~配電ボックスの作成~

先日、出航しようと思ったら

「ありゃ???オーパイのアクチュエーターが動かない」

ということに気がつきました。

原因は単純で断線してただけでした。

ただ、その断線の原因がいただけません・・・・・・・

P1040720
デッキのストア(船倉)に合板を貼り付け、そこにオーパイ・AIS・NMEA2000関連の機材を配置していたのですが・・・見るからにゴッチャで、荷物でも引っ掛けたらヤバイなぁ・・・と思ってました。

でも面倒で半年以上放置してましたが・・・・やっぱり来るべき時が来たという感じでした。

そこで、荷物がぶつかっても大丈夫で、ある程度のスプレーが上から掛かっても大丈夫な配電ボックスを作ることに決定。

とはいっても、ストア内(一応船内)なのでそんな防水が必要な訳ではないので、コンパネでボックスを作り、カビと湿気防止に塗料を塗って仕上げることに。

ドイトでコンパネを切ってもらい、2月の寒空の下で組み立て・塗装を行いました。

しかしこの時期は寒くて塗料が乾かないですね~~。

1週間放置後、塗料が乾いたのを見て取り付けを。

P1040732
まずはボックスをボルトナットでバルクヘッドに取り付け。

あとはここにオーパイの機器類をインストール

P1040735
その後、配線をこれでもかっ!!という程に板に固定しました。(揺れてブラブラすると断線の原因になります故に。)

簡単な作業ではありますが、後々のメンテ性を良くする為に判りやすく配線を固定していくと意外に時間がかかり丸一日仕事になりました。狭い場所なのでお陰でちょっと筋肉痛気味です。。。。

P1040736

蓋を閉めて完成だ~~~。
これでもうどんなに荒れても大丈夫。
嵐よ、来てみやがれ!!!

(うそ・・・来ないで・・・・)

2014年2月 4日 (火)

セイル補修

先日のクルーズで破いてしまったセイル・・・

P1040714
このセイルはファーリングメインなのですが、35ktの風に立たせ巻き取ろうとしたら重くて巻けない。普段は手で巻くのですが仕方なくウインチで巻くことに・・・その間時間が掛かりシバーして破れてしまいまいた。

P1040713

こんな感じです。

降ろして調べてみると、糸も生地もかなり痛んでました。
進水時からのセイルだと思うので正直なところ寿命も近いんでしょう・・・・
が、、、メインセイルは高い。

ということで修理することにしました。

何事も経験と思い、自分でトライしてみることにしましたが、やってみると難題山積でした。

問題点は数多く

  1. セイルの縫い目を見るとジグザグに縫ってる。何で縫ったんだろう???
  2. セイルの糸、とんでもなく太いぞ。一体何処で入手を・・・・
  3. 生地をパッチワークしたいけど、生地って何処で仕入れれば・・・??

とりあえず最大の関門はこの3つ。

色々と調べてみて初めて真相が判ったのですが、まず1のジグザグに縫う方法ですが、家庭用ミシンでもジグザグ縫いは出来るのですが、太い糸と厚い生地に対して機械が負けてかなりの困難を伴うと予想します。一般のアマチュアが入手できるハイパワーミシンは「職業用」という種類のものですが、これは直線縫いしか出来ません。では一体プロはどうやって・・・?と思ったら、やはりそういう専用のミシンが「工業用」として出ているようです。でも現実問題として工業用を家庭に持ち込むのは相当やっかいです。(少なくとも我が家では無理)

あとジグザグで縫う理由はテンションが掛かって伸びても糸には負担が掛からないためらしいです。

ということで、本来ならやっぱりセイルはセイル屋に頼むのが良し!と実感しました。

が、、、普通の直線縫いミシンで縫ったものが何処まで使えるのかも知りたいので、毎度のことながら人柱実験することにしました。笑。

次に2のセイルの糸ですが、これも工業用ミシンでしか縫えないような太い糸です。手縫いするならばマリンショップで補修用の糸を買えば良いので簡単です。が、、ミシンでやろうとすると・・・・職業用でも#20(20番)という糸が一般的にはマックスと言われていますが、セイル補修の手縫い糸から見ると#20なんてめちゃくちゃ細く見えるんですよね。(そうは言っても普通に見ると#20もかなり太いんですけどね)。だが#20だと強度的に無理なんじゃないかって気がして仕方が無い・・・・・。そこで、職業用ミシンに対しては無理なサイズなのを承知で#8糸と#21針を取り寄せて使ってみました。(尚、職業用ミシンは通常#18針が最大サイズなのですが、世の中には便利な針があるもので・・・DB×1針互換でDB-A20という#21針がオルガンから出ていました。)

最後に3の生地ですが、きっとセイル屋さんに頼めば分けてくれるでしょう。が、、、それもなぁ・・・。(修理も頼めよ!とセイル屋さんに暗黙のプレッシャー掛けられるし)

そこで、ヨット船具屋なら大抵置いてる「ダクロンテープ」というのを使ってみました。

P1040727

一度、セイルを水洗いし潮を抜き、その上にダクロンテープを貼り付けてみました。かなり強力な糊なので、なんかこれだけでも十分いけるかも・・・って雰囲気あります。

が、航行中に剥がれたら恐怖なので、やはり縫製しました。

P1040731

尚、一番良い方法は「セイル用糸を使ってハンドステッチャーにてジグザグ手縫い」なのは判ってるんですが、ミシンがけで通用するのかを知りたいので・・・あしからず。笑。

さて、一般用ミシンには常識では使わない「#21針+#8糸」というミシン屋が見たら卒倒するような組み合わせでサンブレラの端切れで試し縫いしたところ、思ったよりもいけます!

よし、ではセイルでやってみよう・・・

P1040728

こーんな感じになりました。何とか縫えます。が、糸調子が超シビアで、2枚重なったところなどは明らかにバランスが崩れ、縫ってる最中に微調整が必要。また糸の締りがやや微妙な感じです。パッと見は縫えているんですが・・・・。あと、針の穴が大きくなるので、古くなったセイルにしてみれば「切り取り線」のミシン目をつけているようなものかもしれません。

そこで、リーチ部分は太い糸で縫ったものの、他のほつれ防止部分は細い糸(といっても#20)に変更。

P1040729

こちらが糸#20+針#18の組み合わせ。上記と違ってサックサク縫えました。職業用ミシンでは常用はここまでが限度なのかもしれません。

あと、「ダクロンテープ」をミシンで縫ったわけですが、これもセオリーからするとNGなんです。両面テープや接着剤のついた布をミシンで縫うと針がベタベタになり最悪ミシンにも悪影響を与えると言います。でも80センチ程度のダクロンテープ外周を縫う分には大丈夫でした。ただし縫い終わった後、針はベタベタでこれ以上はやはり無理という雰囲気ありましたが・・・。

あとは風の強い日に使ってみてミシン目から裂けてバーストしないかテストしてみますが・・・・この不安感を考えるとやっぱりセイル屋に頼むのが間違いないなぁ・・と改めて思います。ドジャーやビミニやカバーといったものは壊れても笑い話で済むけど、セイルはなぁ・・・・ちょっと怖いですものね。

ということで、裂けて立ち往生しても温かい目でみてやってください・・・自爆。

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