バッテリーゲッツ ~バッテリ増設~
友人がフネを買い換えるということで、今まで乗せていたバッテリシステムを総入れ替えするとのこと。 ほぼ新品同様(インピーダンステスターで測定済み)を大量に激安で譲ってもらえることになりました。 そこでバッテリを強化増設することにしました。
何故バッテリ増設するかといいますと・・インバータを使ってエアコンを使いたいのです。 以前、ソレイユルボンに乗っていたときにバッテリを搭載し、5000BTUのエアコンを駆動したことがありました。(KAZI誌2009/9掲載してもらいました)
ただ、実際にエアコン駆動させるかというと・・・・正直言ってバッテリ残量が気になるので余程の時以外は使いませんでした。航行中はまず使うこと有り得ないので、クルーズ先で真夏のお昼2時ごろにキャビンに閉じこもる時ぐらいですかね?でもクルーズ先ならオーニングかけてデッキで涼んでいた方が楽しいですし・・・・。
しかし、忘れもしない去年の海の日の出来事です。1泊にて保田までシングルハンドクルーズに行くため、マリーナを午前2時に出発。現地に午前8時に到着し、そのまま疲れて寝込んでしまいました。しかし、その日は千葉で戦後最高レベルの39度を記録した日でした。うたた寝していたのですが暑さで目を覚まし・・・・熱中症というものを生まれて初めて体験することになりました。
一度陸に上がったら、陸の方が更に暑く、仕方なく海に飛び込んで涼を取るも、その後にデッキに上がると体温以上の気温で頭痛がする始末。かなり辛かったです。
これが東京湾奥だと・・・海にも飛び込めないですからね。命の危険を感じた瞬間でした。
そこで、緊急時にエアコン欲しい・・・。ただ、今使っているエアコンは12000BTUあり、消費電流が10A近くあります。バッテリの電圧が下がったとして、インバーター供給口には120A近く流れる計算になります。なので、一瞬でバッテリが無くなってしまいます。。。。
その為に割り切りもって考える事にしました。
夜間航行にて目的地に到着し、寝不足の為に昼寝を余儀なくされる際、2時間程度涼めれば良い。という割り切りをもってシステムを考えてみました。
120A/hですので2時間で240A。バッテリを完全に使い切るとバッテリを痛めるし、その後の運行に支障が出るので3割は残存させたい。とすると、350Ah分ほどのディープサイクルバッテリを積みたい。
そう思っていたところに、友人から「買わないか」の情報を貰い、即ゲットと相成りました。
ただ、問題は設置場所です。
ヨットのデッドスペースなんて限られてます。
うちの艇ではキャビンソファーの下に少しデッドスペースがあったので、そこに押し込むことにしましたが・・・・どうやって固定するかを悩みました。
もともと こんな感じの場所なのですが、床板の強度が心配です。
裏を見ると
ビームの上に構造用接着剤にて貼り付けてあるだけなんですよね・・・・・
ただ、そうは言っても、床板の上にテーブルやらシートやらが立体構造になって積み重なり、それがバルクヘッドにくっついているので多少は大丈夫な筈ですが、、、、床板の下に手が入らないのでバッテリボックスをボルトナットで留めるに留められないし、そもそもソファー下の開口部が狭く、ボックスを入れたらバッテリを差し込むのが出来なくなりそうです。
そこで、床板の上に台座板を大量のタッピングで止め、その台座の上にバッテリを固定する方法を考えてみました。って言葉で説明は難しいですね。
ということで一気に完成形ですが・・・・
こんな感じです。
まず、ベースになる台座は15mmのコンパネにて作成。
何時ものドイトでマシンカットしてもらい、不要部分をジグゾーで整形。
そこにバッテリを固定する為のM10台座つきナットを埋め込みました。
こいつを台座の裏に差込ビス止め。
そのままだとフランジ部分がでっぱるので、台座に5mmベニアで袴を作り
こんな感じで2枚重ねにし、強力接着剤で貼り付けた後、Cクランプで圧着。
それを床板の上に乗せ・・・
タッピングビスで鬼のように打ち付けました。本当はボルトナットでやりたいとこですが・・・。でも40本のタッピングならばロールオーバーしても何とかなるんじゃないか?と期待します。
そして打ち付けた台座にM10全ネジをねじ込み・・・・・
この状態でバッテリを挿入して押さえ棒にて固定しました。
これと全く同じような構造で、更に狭い隙間にもチャレンジ。
白い紙がバッテリの原寸サイズ型紙です。ここにホースをさけるようにして30mm厚台座を用意して6mmタッピングで固定
この二つの30mm厚台座の上に、バッテリを乗せるトレイを作り、これまた鬼のようにタッピングビスで固定
そしてバッテリを乗せて完成
ギリギリのスペースですが何とかインストール完了しました。
気になる重量増は120kg!!!!!
でもまあ、大人二人分に満たない重量です。そんなに多人数で乗ることも無いので問題ないでしょう。と楽観しておきます。
一番の問題は台座が床板ごと剥がれないかです。
万が一転がってショートしたら恐ろしいことになりますので・・・・・
これで容量は・・・総合で450AH(ハウス用)+55Ah(エンジンスタート用)に増えました。クオーターバースなどの容積の狭いところに最小サイズのエアコンを新たにつければ10時間ぐらい駆動はできそうです。
取りあえず今日はここまで・・・。
後日配線をする予定です。(何時になることやら。今夏中に出来るのかな。)
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120kgもバッテリーを搭載するのでしたら、ジェネを積む方が、良いのでは、GWのクルージング中、6日間
昼間は、エアコンで、夜間は暖房・・電気使い放題・・・・係留中も、外出(食事・入浴中)も掛けてます。
使ったガソリン80リットル、多いと思いますが、快適には、勝てません。
今回、発電機の排気管、耐熱パッキンを使用しましたが、燃えてしまって、影も形も有りませんでした。
銅製のパッキンに取り替えました。
バッテリーは、残量が解りにくく、このクルージング中、バウスラを強風のため、使いすぎ、no,1バッテリーを上げて
しましました。その後、2日間掛けて、ゆっくり安定化電源で充電しましたが。
バウスラが廻らなくなるまで使いましたので・・・・ちょっと心配です、G150のバッテリーです。
投稿: K・S | 2014年6月10日 (火) 16時18分
ジェネの搭載場所が無いんですよ~
ジェネはジェネで欲しいのですけど・・・現実はポータブル発電機をデッキ上での使用になっちゃうと思うと辛くって・・。
あと、東京湾近辺で週末ヨットが集まる漁港などの岸壁は結構混みあってまして、ジェネ使うとトラブルの元になる現実もあるんです・・・。防音がしっかりしていれば良いのですが、デッキ上での使用はちょっと無理という感じでして・・・。
投稿: Adagio | 2014年6月11日 (水) 10時14分
・・・騒音の問題ですが、クルージングで係留した時、必ず廻りの船に、断りを入れてます。
この程度の、音がしますが、宜しいですか? フル負荷の時、少し騒音が出ますが、エアコン程度の
負荷では、排気管から2mも離れれば、殆ど聞こえません。苦情を聞いたこと有りませんが、予防のため
オナンの方が五月蠅いと思いますが、セーリング中は、不要だと言いますが
オールナイトで、交代で走る時は、休憩中は、エアコンが有った方が良いのと、冷蔵庫・製氷器・ウォシュレットなどには、どうしてもAC電源が必要で、バッテリーの充電の安定化電源にもAC電源が必要です。
ホームポートに帰れば、陸電、単相200V、3kw専用電源が有るので、快適です。
話は、変わりますが、ハルに前オーナーが、銅板を貼ってる・・・防汚目的?・・・・いっそのこと、ここへAC100V通して、フジツボが、ころりと落ちないか・・・・廻りの魚が可哀想で実行に踏み切れません。
投稿: K・S | 2014年6月11日 (水) 13時15分
K.Sさん、どうもです~
騒音、思ったほどじゃないんですね。
それにしても、あと1m船が大きかったら自由度が増してジェネも視野に入るのですが、うちの艇だとどうにも・・・・。
ジェネ、場所さえ何とかなれば欲しいは欲しいです。
投稿: Adagio | 2014年6月13日 (金) 09時39分
追記です。
今考えていることは、ホンダのEu9i・16i用にメーカー純正で防音ボックスが出てますので、それに入れて防音し、使うときだけクレーンで船外に吊ったらどうなるかな?と考えてます。もしくはテンダーに乗せて島流し?にすれば・・・
振動が伝わらなければキャビンに入ってしまえばほぼ聞こえないんじゃないかと思うのですが、どんなもんなのか実験してみたいです。友人が16i持ってるので、とりあえず裸状態で今度やってみる予定にしております。
投稿: Adagio | 2014年6月13日 (金) 09時59分