超久々のカキコ ハイブリッドジェネレーター構想のつづき
皆様、ご無沙汰しております。
家族内でバタバタが起こったりが原因で、暫くブログが休止していました。
本日は久しぶりのイジリーネタで更新です。
もう6年も前の記事になりますが
ハイブリッドジェネレーター構想とか言って、小型ジェネでエアコンを動かすことを考えていた事がありました。
それをついに実験に移してみました。
用意したのはヤマハ空冷インバーター式発電機ef1600is。
今、一番静かと言われている汎用空冷発電機です。
これを使って5000BTUのマリンエアコンを起動させてみました。
さて、この発電機は「エコモード」という低電力・超消音モードがあります。
発電電流が定格の1/4(400wぐらい)までは回転数を絞り、それ以上に電流が必要になると自動的にアイドルアップが入るモードです。
これを使うと大変に静かでした。
さて、実際にこれで動くか???
やってみました。
負荷はAIR製の5000BTUと海水モーター。
エアコンは冷房専用で、一番シンプルなコンプレッサーをもった奴です。
発電機を回しエコモードに。そしてエアコンをONにすると・・・・
突入電流に耐え切れず発電機がストールしそうになりますが、自動的にアイドルアップに入りぎりぎりでエアコン起動に成功。だが、数回に一度はやっぱりダメです。
ではエコモードoffにすると・・・これは楽勝で起動できます。
ただ、エコモードoffにすると、正直言ってヨットで使うのには場所と時間が限られる騒音です。他人の迷惑を考えると回したくないのが本音です。というか、エコモードでもかなりギリギリという感じです。
さて、そこで、こちらの記事の通り、「発電機>充電器>バッテリ>インバーター>エアコン」という経路でトライしたところ、予想通りに稼動できました。
エコモードから僅かにアイドルアップが入りましたが、ほぼエコモードのままでエアコンが動くのが確認できました。
その際の機材は
充電器 TrueCharge40(40A3ステップコンピューター充電器)
バッテリ OPTIMAイエロートップY4.2を7個。(1個でも起動可能)
インバーター デンリョウ製SIN波3000w
です。
また、その際の騒音ですが、デッキにポンと発電機を置いただけでも、キャビンの中に入ってドアを閉めれば、エアコンの駆動音のほうが五月蝿いという感じで、全く問題ない感じでした。
ただ、実際にやってみて思ったことですが、たとえエコモードとはいえ、デッキの上で発電機を回すのは自艇には問題なくとも他人に迷惑なんですよね。
個人的印象ですが、コックピットの真ん中に発電機を置いてみると、バウ方向は1挺身、スタン方向は3挺身離れれば、「昼間なら」多分苦情は来ない程度の騒音ですが・・・
モーターボートは別にしても「ヨットで空冷発電機騒音」ってのは多くのヨット乗りの神経を逆撫でする行為って気がしちゃいます。
そこで、陸のキャンプなどで流行っている「自作防音ボックス」を作って設置してみようと思ったのですが・・・昔モーターボートに乗っていた際、マリン発電機に「サウンドシールド」という金属製の防音ボックスをとりつけてみても、五月蝿いものは五月蝿いのです。
ただし、マリンジェネは水冷ですので、デッキ下に装着できますので、「サウンドシールド→デッキ」という2重防音になるので大変に効果的なのですが・・・如何にサウンドシールドがあっても、それをデッキの上で駆動したら五月蝿いのには変わりないだろうな。という気がします。
自作防音ボックスの動作音はYoutubeを検索すると沢山出てるのですが、それを聞く限り「オーナー的にはいける」と思えそうですが、「他人にとっては五月蝿い」のは変わりない気がします。
何にせよ、デッキの上で防音ボックス使っても多分ダメだろうと。(実際は大丈夫かもしれないが、周りの迷惑を考えると・・・自分の良心がとがめてしまってダメだろうと。。)
そこで、デッキ下ならどうなのか?と思い、実験的にキャビンの中で短時間空冷発電機を回してみました。
そしたらビンゴです。船外では殆ど無音。これならいけそう。デッキ下(=船倉やクオーターバースなど)に防音ボックスを設置して排気と排熱の処理をきちんと行えばかなりのところまではいけそうです。
ただ、その設置場所があれば・・・ですが・・・残念ながら我が艇にはそのスペースが残ってないです。
という訳で、空冷発電機を使う事そのものは我が艇では諦める事に決定。
ただし、6年前の記事の結論は出す事ができました。「ハイブリジェネ方式」ならエコモードでエアコン動かす事可能でした。
それともう一つ・・・・・
去年の夏、オルタネーターが壊れたので「バルマー高出力オルタネーター100Aタイプ」を入れてみました。
これを使うと、エンジンを1200回転も回せばエアコン要求電流の45A@12Vを取り出すことが可能です。その際の船外の騒音は、ほぼアイドリング騒音と変わりませんし、マフラーがきちんとしていれば、2挺身離れれば殆ど聞こえない程度の騒音です。
聞こえたとしても、余程混みあった桟橋でもない限り、メインエンジンのアイドリングについてクレームつける方はまずいらっしゃらないと思います。
対して船内の騒音ですが・・・・・・・・・
まあ、非常時なら許されるレベルかな?という感じでしょうか。
でもバウVバースに行ってバースのドアを閉めると、モーターボートでジェネを回している時よりも静かな室内環境という感じ。エアコン回してると、その音の方が五月蝿いぐらいで十分実用的です。
私が旅先で100vの大電流を長時間欲しいときって、今の季節の昼間に船内で昼寝するような際にエアコンを掛けたい・・・それだけの理由です。
殆ど非常事態みたいなもんですので、それならば「高出力オルタ+インバーター+エアコン」でも実用性があるから・・・・空冷発電機は諦める決心がつきました。
ps 次の更新は不定です。。。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
ヨット・アダージョ さん
ブログ毎日ワッチしてました。体調不良で陸に上がってしまったのかと心配していましたが、お元気なご様子なによりです。
貴兄の技術ブログを楽しみしております。
投稿: GRACE 谷部 | 2015年8月19日 (水) 16時25分
ありがたいお言葉、、有難う御座います。
自分自身は元気なのですが、家族がちょっと・・・という訳で今までのような訳にいかず。
といった感じが続いておりました。
更新が遅くなるかもしれませんが・・ヨットを維持している間は続けたいとは思っておりますので宜しくお願い致します。
どうも有難う御座いました。
投稿: Adagio | 2015年8月21日 (金) 12時32分
以前偶然こちらを見つけ、見ております〜
リアルな記事が、素人の私にも興奮します!
また海でも遊んでください。釣りボート乗り換えました。
投稿: ぷりま→たいにー | 2015年8月21日 (金) 18時26分
ぷりまさん、こんにちは~。
ボート乗り換えられたんですね。
遅いヨットに乗ってるとボートも乗りたくなりますです。
今後とも宜しくお願い致します~~~~
投稿: Adagio | 2015年8月22日 (土) 08時57分
忙しくて、更新されなく心配してました。
ハイブリット、ジェネ・・・今流のハイブリット車みたいですね、軽負荷のみで、良さそうですね。
デッキの上での稼働は、内部に振動が響きそうです、私のジェネは、高負荷の時は、室内にこもります。
外部ではそうでもないです、2次マフラーで音は消えてます、廃熱の送風の音の方が気になります。
スターンのそばに他の船が着岸しない限り、気になりません。
しかし、ヨットでも、エアコンが必需品です、もっとマリンエアコンが安く、家庭用エアコンの様に、インバータ式にでも成ればいいのですが、大昔のクーラーでは、普及が難しいですね、
投稿: K・S | 2015年8月24日 (月) 08時56分
K.Sさん、ご無沙汰しております。
発電機ですが、意外なことにデッキの上だと殆どキャビンには影響がありませんでした。直接振動がもっとあるかと思ったのですが殆ど気になりませんでした。
でも、一時的に四方が壁に囲まれたところに入れてみたところ、高音の直接音は激減しましたが、音波が壁にぶつかり共振するのか、低音のこもり音が若干増えました。
色々テストしてみた限り、最終的に船内に設置をして、エアダクトを外部に開放し、2次マフラーを入れれば、K.Sさんの仰るとおりの「ほとんど気にならない」というところまで持っていけそうだ。と感じた次第です。
ただ、完全に囲うとエンジンスタート時の問題やらが発生しますし、送風ダクト・空冷2次マフラーの設置場所もバカにならない容積になってしまいそうで、我が艇では断念という感じでした。36ftぐらいあると出来そうな予感・・・・・がしました。
投稿: Adagio | 2015年8月25日 (火) 12時05分
ご無沙汰しております。
デッキか船内に空冷発電機を使う場合、一酸化炭素を気をつけたほうがいいです。私は一回デッキに発電機を置いて、LE Coolという冷房を稼働してた時に一酸化炭素の警報機がなりました。岸壁に移動したら大丈夫になった。発電機を使う場合、一酸化炭素警報機はおすすめです。アメリカと日本のヨット関連の記事でたまに中毒で亡くなった事件は見かけます。
投稿: 宝星 | 2015年8月30日 (日) 20時42分
宝星さん、ご無沙汰しております~。
一酸化炭素警報機いいですね~~~~。私も欲しくて丁度調べていてアマゾンで安く出ていたので買ってみようかな?と思っていたところでした。
テスト時、一時的に船倉の中で無理矢理回して仮想サウンドシールド状態を再現してみたのですが、ほんの10秒程度でデッキの上に居ても「死ぬかも」と思うような排気臭が立ち込めて怖くなりました。。。。
それもあって、「デッキ上」とは書きましたが正しくはスイミングプラットホームの上に置いて風下に排気を流すようにしてテストいたしました。スイミングプラットホームの上だとキャビンには殆ど騒音は入ってこない感じでした。
でも風向きによっては怖そうですね。冬場にも活躍するので一酸化炭素警報機を早いうちに入手してみます。
有難う御座いました。
投稿: Adagio | 2015年8月31日 (月) 09時08分
はじめまして、Dolphinと申します。
実はこの5月にレーダーを付けたのですが、Adagioさんのブログと、なんちゃってオーシャンセイラーさんのブログを参考にさせて頂き、ジンバルマウントにアンテナを設置しました。
大変参考になるブログありがとうございます。
http://blog.livedoor.jp/nc33dolphin/archives/1028749430.html
Adagioさんにも連絡を取らせていただこうかとおもっていたのですが、ブログが更新されていなかったので控えていました。
もしよろしければ、私のブログのジンバルマウントのところに、参考にさせていただいたAdagioさんのブログ(ジンバルマウントのテストをされた部分)をリンクさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
それから、通常のリンクにもこちらのブログをリンクさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
マリンエアコンの電源について、大変興味深く読ませていただきました。
我が艇も、結局、エンジンのオルターネーターの容量を大きくして、バッテリー後にインバーターを設置することでエアコンが使えるようにしてあります。
当初、スポットエアコンを付けていましたが現在はマリンエアコンにしていて、電源は115Aオルターネーター×2台でうち1台は100Vインバーター専用のバッテリーに、もう一台は12VAC用とし余った電力をサブバッテリーチャージャーを介してインバーター用にも回すようになっています。
インバーターは2kWで、溶接機器に使われる昇圧器( http://item.rakuten.co.jp/minatodenk/shu-20d/ )を通してからマリンエアコンに電力が供給されます。
http://blog.livedoor.jp/nc33dolphin/archives/1035272128.html
http://blog.livedoor.jp/nc33dolphin/archives/1003021998.html
水冷の発電機もあれば便利と思うのですが、高価だし、メンテナンスのことを考えるとエンジンがもう一台ふえるのはちょっと・・・・ということでこのような構成にたどり着きました。
投稿: Dolphin | 2015年9月 2日 (水) 22時55分
Dolphinさん、コメントどうも有難う御座いました。
また、以前から読んで頂いていたとのことで誠に感謝感謝で御座います。
リンクの件、有難う御座います。
稚拙なブログでお恥ずかしい限りですが、、こちらの方こそ宜しくお願い致します。
そちらのページ拝読させて頂きましたが・・
とても興味深い内容が盛り沢山で勉強になりました。
今後とも宜しくお願い致します。
ところでオルタネーター強化の件ですが・・・・
実はブログには掲載していないのですが、私も社外品高出力オルタ+3kSin波インバーター+ディープサイクルバッテリを現在使っております。
発電機は搭載しない・・とした場合、これが一つの落としどころかな?と感じる部分も御座います。
この辺り、ブログネタにして掲載したいところなのですが、家庭の事情で・・なかなか更新出来ずで御座います
暫く牛の歩みになりそうではありますが今後とも宜しくお願い致します。
投稿: Adagio | 2015年9月 3日 (木) 21時06分
今でも為になる情報が満載で、何度も読み返しております。
エコモードでも迷惑かどうかは置いておくとして、思うに、インバーターチャージャーを設置すればいいのではないかと思います。
インバーターチャージャーは、パワーシェアリングモードがあるので、外部電源(引き込む上限アンペアを設定可)を超える需要があった場合、足りない電力をインバーター機能(バッテリー)から加えることができます。
投稿: Merry Whip | 2021年3月28日 (日) 00時01分